動物病院にも値上げの波は訪れている。
医療物資の値上がり、諸々の輸送費の値上がり、外注検査業者の検査費の値上げ、
フードの思い切った値上げ、等々。
病院としても、物販はもちろん検査代や手術代に至るまで値上げを検討しなくてはならない状況だ。
当院でも例外ではなく、この春に値上げを実施した。
当院は「高い」と飼い主さんからよく言われる。
今でも言われる時はあるが、「言われていた」が正しいのかもしれない。
10年ほど前までは確かに近隣に比べると、総合的に治療費は高額だった。
以前から必要な検査はしっかり実施していたし、入院体制も整えていたから
当然のように「高く」なってしまっていた。
そのころには、手術を勧めた飼い主さんが、
後日「近くの病院で安くできるので、そちらで手術を受けます」といったことが
それでもたまにあった。
10年前あたりから、当院では大きな値上げを実施していない。
それもあってなのか、ここ5年くらいで、
「他の病院で手術を勧められたが、こちらの方が安いのでお願いしたい」といった依頼が
増えてきている。
なんだか逆転現象のようだ。
聞いてみると、ある手術がそこの病院では50万円のところ、
当院の設定では40万円以下になっているのだ。
当院は「安さ」を売りにはしていない。しかし・・・。
同じように手術をして、しっかり治ってしまうのなら・・・。
だからと言って、「じゃあ、手術費用を50万円にしよう」とはならない。今のところは。
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